課題Why
冬に大切な人とグラコロを食べる日常のひと時の喜び
毎年の恒例を表現でつたえるには?
日本マクドナルドは1993年の登場以来、冬の定番バーガーとして人気のロングセラー・グラコロ(グラタンコロッケ)をリニューアルし、2019年冬に期間限定で販売した。リニューアルしたグラコロは、風味豊かなたまごソースとスパイス感を向上させたコロッケソース、さらにバターを増したふわふわの蒸しバンズでリッチな味わい。濃厚でコクのあるビーフデミグラスソースと、チェダーチーズを加えたぜいたくな「ビーフデミ チーズグラコロ」も販売する。26年の歴史を持つグラコロを今年も。
テーマは“あったかいって、ごほうびだ。今年もそろそろと思う人も多い中、「冬に大切な人とグラコロを食べる日常のひと時の喜びや毎年の恒例であること」をどうアニメーションで表現し、伝えるかが課題だった。
アウトプット
How
新アニメCM「グラコロ2019『あったかいって、ごほうびだ』篇」
冬に食べるグラコロの”あたたかさ”を伝える
高校時代のラクロス部の同級生3人の女性キャラクターが登場する。3人は、冬の恒例行事として一緒にグラコロを食べ、体と心と友情を温めてきたというストーリーが展開。CMはそんな3人のいつもの年末の様子を描く。前田さんが演じる倉本あかり、竹達彩奈さん演じる丹野サキ、愛美さん演じる坂出みことの3人が歌うオリジナルの「グラコロソング」がBGMに流れる。
丁寧なキャラクター描写はもちろん、 美術、色彩、撮影と細部にまで”冬”の表現にこだわり、繊細なタッチや現実と見間違えるほどの綺麗な描写の風景に仕上がった。
アニメーションでしか表現できない映像美を通して、冬のグラコロと昔の友達との絆など、冬に食べるグラコロの”あたたかさ”を伝える。冬といえばグラコロのイメージがあるため、ついに冬が来たという冬の代表ともいえるアニメーションに仕上がった。
その演出として大きく上げられるのは、3人のタイミングをずらし表現することで、3人が同じタイミングで動いていることと短い尺で伝えるというアイデアで着地させることができた。
未来展望と結果
Future
アニメCMのその後と展望
不祥事おきづらく、CMとして非常に機能的なアニメーションCM
テレビCMでは、グラコロとしては初めてのアニメーションの採用となった。理由として挙げられるのは、繊細なイメージを伝えられるだけでなく、アニメーションCMは実写タレントCMと比べて、不祥事おきづらく、CMとして非常に機能的であることだろう。
今回の監督はTVアニメ『ソードアート・オンライン アリシゼーション』アクション作画監督を務める菅野芳弘で、キャラクターデザインは「デッドマン・ワンダーランド」や「おそ松さん2期」もてがけた高柳久美子。女性ならではの繊細なタッチがとても印象に残り、菅野芳弘監督とも凄くマッチした。
credit
エージェンシー:AOI Pro./電通
監督/絵コンテ:菅野芳弘
キャラクターデザイン/作画監督:高柳久美子
原画:坂本千代子 沓澤洋子 高柳久美子 菅野芳弘
動画検査:加賀谷紅葉
動画:リュウ カンヒン 重松和樹 チン シキ 山本瑞也 TripleA
色彩設計/色指定/検査:長田 節
仕上げ:D-COLORS 橋本千春 鴨井さつき 角下瑞絵 山崎あかね 圓次美和 西田みのり 那須彩香 及川眞由 美TripleA
撮影監督:保坂友哉(旭プロダクション)
撮影:旭プロダクション小川 庵
特殊効果:石橋啓(旭プロダクション)
編集:本田優規(旭プロダクション)
音響効果:山崎詩織
音響制作担当:藤田梨奈
美術監督/美術:景田学スタジオ
営業:大山瞬
プロデューサー:堀添貴之
制作協力:ダンガン・ピクチャーズ 岩田匡弘 C2C 島田洋輔
アニメーション制作:ジーアングル