ドキュメンタリー動画は、事実をありのままに伝える作品です。
映像だけで成立するケースもありますが、多くの場合は映像のメッセージを適切かつ、より分かりやすく伝えるためにナレーションはとても重要となります。
今回は、ドキュメンタリー動画のナレーション制作依頼にあたって注意すべき点をご紹介します。
依頼にあたってのポイント
求めるイメージを明確にする
依頼にあたって重要なことは、どのようなナレーションを必要としているかというイメージを明確にし、そのイメージを共有することです。
ドキュメンタリー動画の内容によって、適したナレーションは全く異なるでしょう。男性と女性どちらの声か、声のトーンは高めで明るいものか、それとも低く落ち着いたものかなど、すでにナレーションのイメージが決まっていれば、そのイメージを明確にした形で依頼するようにします。
ドキュメンタリー動画ならではの、記録されたままの映像が壊れないイメージを心掛けましょう。
感情の入れ方(温度感を伝える)など
上記のイメージを伝える過程で、「どのような温度感」でナレーションをしてもらいたいのかということも明確にしておきます。
ドキュメンタリー動画は繊細な内容の作品も多いでしょう。
感情を込めずに淡々とした口調でナレーションを入れたほうが良いものや、作り手側の感情を伝えるべきものなど、作品によってさまざまです。
それぞれの映像に合わせた温度感で、ナレーションを制作してもらうことが求められます。
感情の入れ方は動画のトーンを大きく左右するため、イメージに合わせて相談しましょう。
原稿作成に関して
ここでは、ドキュメンタリー動画のナレーション原稿作成にあたってのポイントをご紹介します。
重要なことは「文字で見て分かりやすい文章が、ナレーションでも分かりやすい文章かと言われるとそうとは限らない」ということです。
ドキュメンタリー動画には、息をのむような緊迫した場面や、ほっとする一瞬の場面が多くあります。そのような場面で、引っかかるフレーズや理解しにくいナレーションが耳に入ってくると、感動も薄れてしまうでしょう。
漢字を使った文章は、読む際には理解しやすいかもしれませんが、耳で聞くと難解で、頭に入りにくい文章となるケースもあります。
例えば「難解」という言葉であれば、「分かりにくい」などに直すと、耳で聞いた場合も意味が伝わりやすくなります。このようなことから、なるべく平易な表現を心掛けるようにしたほうが良いでしょう。
加えて、句読点の入れ方も注意が必要です。目で読む場合は一文が長くても読み返しが可能ですが、耳で聞く場合は一文が長いとそれだけ伝わりにくくなります。なるべく一文が短くなるように、句読点はこまめに入れるようにしましょう。
納品物が求めるイメージに合っているか確認
映像にナレーションを挿入した上で、求めていたイメージと合致しているかどうか確認をしましょう。
映像、ナレーション、音楽それぞれ単体では問題がない場合でも、組み合わせてみると映像と音楽のトーンに比べて、ナレーションがハキハキしすぎていて雰囲気と合わないということもあります。
ドキュメンタリー動画の場合、事実をそのまま伝えなくてはなりません。そのため、依頼時に共有したナレーションの感情面や温度感について、「イメージから外れた話し方」になっていないか注意して確認しましょう。
おわりに
今回はドキュメンタリー制作にあたって、ナレーション依頼するときの注意点についてご紹介しました。
動画制作と違ってナレーションは「取りあえず声が入っていればいい」とお考えの方も多いかもしれません。
ナレーションは動画の印象を大きく左右する非常に重要な要素であり、動画制作と同様に専門的な分野です。
ご紹介した内容を参考に、ドキュメンタリー動画を制作する際は、ぜひプロの制作会社に相談してみてください。