せっかくスマホゲームやアプリを作るのなら、映像だけでなく音楽にもこだわりたいところ。特にBGMは作品の雰囲気を左右する重要なものですから、やはりオリジナルにこだわりたいですよね。
今回は、スマホゲームのBGMを外注した際に掛かる費用の相場と、依頼する際の注意点をご紹介します。
価格はまちまち!?形がない分難しい相場
実は、BGM制作はゲーム制作の中でも価格がまちまちで相場の難しい要素です。その理由としては、形のない音という商品だからこそ、企業や制作者によってかなり開きがあることが挙げられます。
もちろん、人件費や機材諸経費などが入るため個人のフリーランス制作者のほうが安い場合が多いと考えられますが、依頼する規模や制作者のネームバリューによって変わってくるでしょう。
これらを踏まえた上での通常BGMの平均的な相場は、30秒までのショートBGMなら7万円~、2~3分の通常BGMなら10万円~になります。
ただ、前述したように相場にはかなり開きがあります。
安い価格の個人制作者には注意が必要?
相場に開きがあるなら、できるだけ安い価格で探してみようと考える方も多いのではないでしょうか。実際に、個人で楽曲制作している方はSNSやブログなどで外注を受けている場合があり、その中には実績作りや練習も兼ねてかなりの格安で請け負っている方もいます。
しかし、そのような安い個人制作者に依頼する際には注意が必要です。もちろん全ての制作者がそうではありませんが、個人の方は楽曲制作以外に本職がある場合や、機材の関係からメインの音楽ジャンルが限られている場合があるためです。
上記のような場合ですと、本業の都合で納期の遅れや連絡が取れないなどのトラブルが起こったり、そもそも制作できない楽曲も出てきたりという可能性も考えられます。また、契約や権利関係も制作会社やプロの作曲家の方に比べれば慣れておらず、トラブルが発生する場合があるでしょう。
初めて外注する際は、制作会社などに依頼する場合、個人制作者に依頼する場合のどちらにしても、十分な実績を確認できるほうに絞ることをおすすめします。
価格だけではなく、実績などほかの要素も加味し、依頼先はじっくり検討することが重要です。
実際に依頼する場合の注意点
依頼するときには、まず依頼先の得意なジャンルをしっかりと知っておきましょう。最低限、実績の中で自社が作ろうとしているゲームとジャンルやテーマが似ているものがあるか確認が必要です。また、問い合わせの時点で希望するアレンジは可能かなどを細かく聞くこともおすすめします。
そして、楽曲制作で重要なものが権利買取かどうかです。権利買取とは、楽曲の権利を独占的に買い取ること、つまり「作曲者ではなく買い取った側が使う権利を持つ」ことを表します。
メリットが多そうですが、買取ありだと値段はもちろん高くなります。また、作曲者が自身の媒体で宣伝したりすることもあるため、きちんと使用範囲や時期などを契約書に盛り込めば、買取なしのほうが多くの利点がある場合もあります。
このような権利関係のトラブル回避のためにも、契約書は必ず用意するようにしてください。
また、提出フォーマットやマスタリングの有無などは事前に詳しく伝えておくとよりスムーズです。ゲーム制作の状況にもよるため、その辺りも問い合わせ時にすり合わせましょう。
おわりに
今回は、スマホゲームやアプリのBGM制作の相場と注意点についてご紹介しました。映像がいくらきれいでも音がゲームにあっていなかったり、迫力がなかったりすると台無しになってしまいます。
BGMはゲームを支えるいわば屋台骨。予算上の制約などもあるかもしれませんが、しっかりとクオリティーの高い制作をしてくれる外注先を見極めて、依頼すると良いでしょう。
ゲーム音楽の依頼のフローや手順についてはこちらの記事で紹介しています。