モノ作りには、まず設計図が必要です。動画制作の場合、構成台本や絵コンテが設計図にあたります。
通常、動画制作は専門の映像制作会社に依頼することになりますが、構成台本や絵コンテは依頼側が作るものなのでしょうか。
今回は、「絵コンテの作成から映像制作会社に依頼できるのか?」という素朴な疑問や、構成台本の重要性、動画制作進行上の注意点などについてご紹介します。
構成台本の重要性とは
構成台本の作成は、単に慣例として行われているわけではありません。動画制作においては非常に大切であり、必要なタスクです。
以下に、構成台本の重要性について簡単にまとめています。
動画としての魅力は構成台本の仕上がりで決まる
映像コンテンツ制作の現場では、撮影・編集をしていなくても「構成台本が完成すれば、映像制作は7割程度終了する」と考えられています。
これは構成台本の段階で、動画の魅力がほぼ決まってしまうことが理由です。
構成台本に魅力を感じなければ、撮影・編集の行程で挽回することは難しいでしょう。
スムーズに撮影を進行させるためには構成台本が必須
構成台本はいわば「動画の設計図」であり、動画構成に必要な映像素材がしっかりと明記されています。
構成台本がない状態で撮影を始めると、「撮影するべき映像が分からない」「編集の段階になって新しい映像が欲しくなった」などの問題が生じる可能性があるのです。
そのため、動画制作のスケジュールに余裕がないからといって構成台本の行程を飛ばすと、かえって手間や時間が掛かるケースもあります。
絵コンテは依頼側が用意するのか?
構成台本に絵の情報を加え、より分かりやすい形にしたものが絵コンテです。動画制作においては、構成台本とともに重要視されている絵コンテですが、その制作にはノウハウが必要になります。
そもそも、動画制作を映像制作会社に依頼した場合、絵コンテの制作は依頼側が行うのでしょうか?
通常、絵コンテの制作は、動画制作を依頼された映像制作会社の仕事です。そのため、依頼側が絵コンテを用意する必要はありません。
また、動画制作のプロセスにおいては、最初に依頼側がイメージする仕上がりを聞き出すヒアリングが行われます。絵コンテはこのヒアリング内容をもとに、映像制作会社によって書かれることが多いです。
もちろん、ヒアリングのあとも映像制作会社と依頼側の間で方向性の共有が何度も行われますし、絵コンテの内容をフィードバックすることは可能です。
ちなみに、あらかじめ依頼側で絵コンテを用意したとしても問題はありません。映像制作会社にとっては、依頼側のイメージを把握しやすくなるメリットがあるため、余裕があれば依頼時にあるといいでしょう。
動画制作の進行における注意点
映像制作会社は動画制作のプロフェッショナルです。しかし、依頼側のイメージに近い動画を制作するためには、依頼側の協力も必要になります。
以下では、動画制作の進行における注意点を2つご紹介します。
動画制作の目的を映像制作会社に伝えておく
映像制作会社は、制作する動画がどのように使用されるのかを知り、動画の仕上がりイメージを描くヒントにしています。
そのため、動画の内容や構成だけではなく、動画制作の目的をあらかじめ映像制作会社にシェアしておくと良いでしょう。
内容の確認を頻繁に行う
入念な打ち合わせを行っても、依頼側のイメージどおりに動画を完璧に仕上げることは、映像制作会社にとって簡単ではありません。
そこで、内容の確認を頻繁に行い、その都度フィードバックを実施するようにしましょう。
おわりに
映像制作会社には構成台本や絵コンテ作成のノウハウが蓄積されているため、これまで映像制作の経験がない方でも安心して依頼ができます。
映像制作会社に依頼するときのポイントとしては、動画制作の目的や内容の詳細をしっかり伝え、進行状況を定期的に確認しましょう。
これらを意識することで、より理想に近い動画に仕上がります。