オーディオブックとは、主に書籍をプロのナレーターや声優が朗読してくれる、音声コンテンツのことです。
オーディオブックには紙の本と同様に、小説からビジネス書までさまざまなジャンルが存在しますが、ナレーションの質によりオーディオブック自体の良しあしに直結してしまいます。
今回は、オーディオブックを制作するにあたり、朗読をナレーションのプロに依頼するメリットや留意点などについてご紹介します。
朗読をプロのナレーターに依頼するメリット
オーディオブックは、書籍の内容を音声で聞いて内容を把握することができる「聞く本」です。そのため、内容を伝えるための音声がとても重要になります。
ここでは、オーディオブックを制作する際、ナレーションをプロに依頼することで得られるメリットをご紹介します。
聴取者に感情を伝えたり、行動を促したりすることができる
ナレーターの方々は、声や話し方で状況や感情を伝えることができる、朗読のプロフェッショナルです。
小説のようなストーリー性のある内容をドラマチックに伝えることはもちろん、自己啓発のような内容の場合は奮起させたり、行動を促したりなど、聴取者にさまざまな影響を与える役割があります。
状況や内容に応じてさまざまな表現をすることができるため、特にオーディオブックの内容をより精緻に、奥行きを持って伝えたい場合は、プロのナレーターに依頼するようにしましょう。
聴取者にインパクトを与え、記憶の定着を図ることができる
聴覚は記憶に直結している感覚といわれています。昔よく聞いていた音楽を久しぶりに聞いてその時代のことをふと思い出したり、CMのキャッチフレーズを聞いてその商品や企業を連想したりと、人は耳で聞いたものを長い間忘れず覚えているものです。
このような点が、オーディオブックを朗読する声のトーンや表現力はとても重要ということを裏付けています。
朗読のプロであるナレーターに依頼することで、聴取者によりインパクトを与えたり、伝えたい内容を人々の記憶に定着させたりする可能性が高くなることも、メリットの1つといえます。
オーディオブックを制作する上で重要なこと
書籍の内容によって最適なナレーション方法はそれぞれ異なります。
より完成度の高いオーディオコンテンツを制作するためにも、そのオーディオブックの内容にはどのようなナレーションが適しているのかなど、事前にナレーターやスタッフとイメージを共有し、詳細をすり合わせておくことが大切です。
ここでは、ナレーターとの打ち合わせの際に重要となるポイントをご紹介します。
イメージの共有
オーディオブックを制作する上で最も重要なことは、制作を依頼する側と、プロのナレーターとのイメージの共有です。
男性と女性どちらの声が合うのか、また、声のトーンや感情表現の強弱など、内容に合わせて検討する必要があります。
例えば、ビジネス書であれば「感情を入れずに淡々とした、落ち着いた口調のトーンで」などの温度感について伝えておきましょう。
また、小説など物語のあるものであれば「セリフに強弱をつけエモーショナルな語り口調で」など、制作側として思い描くイメージを、打ち合わせの段階でしっかりと伝えつつ、その内容にあった声のナレーターを選定することが大切です。
原稿の内容に関してのすり合わせ
オーディオブックの原稿は、基本的には既に紙媒体として出版された本を朗読することになるため、内容をアレンジしたり単語自体を変更したりすることは、著作権法上難しいでしょう。
ただし、普通に生活している中であまり目や耳にしないような単語などは、文章として読むと把握ができても、耳で聞くと意味が分かりづらい場合があります。
そのような単語を朗読する際は、抑揚やスピードに強弱をつけたり、直前にブレスを入れたりなど、聴取者に対しなるべく理解しやすく制作する工夫が必要となります。
このように、細かい点のすり合わせを事前に行っておくことも重要です。
おわりに
今回はオーディオブック制作において、プロのナレーターに依頼するメリットや制作をする際の重要ポイントなどについてご紹介しました。
オーディオブックは聴覚だけで楽しむコンテンツのため、音声のクオリティーによってその作品の良しあしが左右されます。
作品の質を落とすこと無く、聴取者にしっかりと内容を伝えるためにも、オーディオブック制作を行う場合は、プロのナレーターに依頼することをおすすめします。