モーショングラフィックスは、静止画像などにきや音を加え動画に加工したもので、さまざまな場所で活用されています。
モーショングラフィックスという言葉になじみがない方でも、知らず知らずのうちに目にしているのです。
今回は、私たちの身近な存在である、モーショングラフィックス制作のメリットや活用事例をご紹介します。
モーショングラフィックスとは?
モーショングラフィックスは、絵や写真、文字、図形、ロゴなどの静止画像や素材に動きや音を加えて、動画に加工したものです。
いわば「動くグラフィック」であり、静止画像と動画の中間という位置づけとされています。
また、モーショングラフィックスの表現方法はさまざまあり、ひとくくりに定義づけすることは簡単ではありません。
分かりやすい例としては、映画やテレビでのオープニングでタイトルの文字が回転したりサイズが変わったり、さまざまな動きで視聴者を楽しませるユニークな映像です。これらもモーショングラフィックスの1つになります。
モーショングラフィックスの歴史
モーショングラフィックスは、原始的なものから含めると約100年の歴史があります。しかし、デザインの世界で浸透し始めたのは1980年代ごろといわれています。
映画のタイトルから始まり、CMや映像演出といった分野でメインに使われていました。
その後、コンピューターやデジタル機器の進歩、インターネットの発達により、WEBやアプリでも取り入れられたのです。
現在では、その技術進歩のおかげで、映像を使用した多様な表現が手軽にできるようになりました。
モーショングラフィックスを制作するメリット
モーショングラフィックスによって絵や写真に動きをつけることで、さまざまなメリットがあります。
情報を分かりやすく伝えられる
モーショングラフィックスは、通常の静止画像よりも多くのメッセージを伝えられます。そのため、視覚情報の分かりやすさが最大のメリットといえるでしょう。
印象に残る
モーショングラフィックスは、視聴者に向けて的確な発信が可能な上、記憶に残りやすくなります。そのため、文字を読まなくても伝えたい内容を印象付けることができます。
制作コストが抑えられる
実写動画であれば、キャスティングや機材の調達など、制作までに手間やコストがかかります。一方で、モーショングラフィックスは、一般的な映像編集ソフトでも制作することができるため、通常の動画コンテンツよりもコストが抑えられ制作もスピーディーです。
表現の幅が広く、言語の壁を越えられる
モーショングラフィックは、音声を使わずにイラストレーションの動きだけでメッセージを伝えることができます。そのため、言語の壁を越えられるグローバルな部分もあります。
モーショングラフィックスの使用例
では、どのような場面でモーショングラフィックスは使用されているのでしょうか。
身近なところではテレビや映画のオープニングで活用され、視聴者の関心を引いています。
ほかにも、電車の案内画面、体感ゲーム、WEBサイトの動画広告、商品やブランドの宣伝、街頭の電子看板、美術館で見られるタブレットを用いたナビゲーションなどです。
また、現在では目にする機会が多くなったプロジェクションマッピングも、モーショングラフィックスの1つとされています。
モーショングラフィックスは、たくさんの情報を短い時間で効果的に伝えたい場合や、難しい言葉や概念を図で分かりやすく説明したい場合など、さまざまな分野での活用が可能です。
そのため、モーショングラフィックスは今後も進化し続け、活躍するシーンの幅も広がっていくと考えられています。
モーショングラフィックスの種類
モーショングラフィックスは、さまざまな種類があります。
アニメーションロゴ
ロゴに動きをつけるアニメーションロゴ。企業やサービスのロゴに動きをつけることで、ブランドの印象を強めることができます。
リキッドモーション
リキッドモーションは、液体が流れるようななめらかな動きをつけられるモーショングラフィックスです。柔らかい印象にできるので、信頼感や優しさをアピールすることができます。
モーフィング
モーフィングとは、物体を別の物体に変化させるモーショングラフィックスです。シームレスなトランジションを通して、別の物体に変化させます。サービスや商品の変化をモーフィングで伝えることができます。
キネティックタイポグラフィ
キネティックタイポグラフィは、文字に動きや変化をつけるモーショングラフィックスです。文字の形や大きさなどを変えて、視覚への訴求力をアップさせることができます。
グリッチエフェクト
グリッチエフェクトは、ノイズが入ったような加工にできるモーショングラフィックスです。映像を意図的に乱れたような加工を入れることができます。グリッチエフェクトは、映像にレトロ感や不安定感などの印象を与えることが可能です。
グレイン
グレインは、映像に細かい粒子を入れる技術です。細かい粒子を入れることで、レトロな印象や手作り感を与えることができます。
モーショングラフィックスの作り方
モーショングラフィックスの作り方の流れについて解説します。
1.目的を決める
まず、モーショングラフィックスを制作する目的を決めましょう。何を伝えたいのか、どんなアクションを起こしてほしいのかで、使うモーショングラフィックスが変わってきます。そのため、目的やゴールをしっかりと決めておく必要があります。
2.ストーリーや構成を決める
目的やゴールが決まったら、映像のストーリーや構成を決めましょう。全体の構成案を作り、絵コンテも入れると作成しやすくなります。
3.デザインを決める
次に、デザインを決めます。色味や世界観など、視覚的な要素を統一させるようにしましょう。統一感があることで、見やすくなります。デザインのテーマが決まったら、テーマに合うイラストやエフェクトなどを選ぶようにします。
4.素材・テンプレートを用意する
必要な素材・テンプレートを用意します。素材は、自作しても良いですし、制作を依頼するのも良いでしょう。フリー素材やテンプレートを使ってモーショングラフィックスを制作することもできます。
5.ソフトを利用して編集する
次に、ソフトウェアを利用して、用意した素材やテンプレート、アニメーションをつなぎ合わせていきます。効果音やBGM、ナレーションも必要に応じて組み合わせます。
モーショングラフィックスの制作のコツとは
モーショングラフィックスの制作のコツとして、さまざまな知識が必要になります。
デザインや視覚技術に関する知識
まず、デザインや視覚技術に関する知識がモーショングラフィックスには必要になります。訴求効果がある色の組み合わせや、視覚的な要素がどのような影響を与えるのかなどの知識が必要です。
コピーライティングやフォントに関する知識
短い動画で制作されることが多いため、短い文章でも伝わるコピーを考える必要があります。また、そのコピーをしっかりと伝えるため、フォントデザインも重要です。
制作するモーショングラフィックに合ったコピーライティングやフォントデザインを選べるよう、知識が必要となります。
ソフトの使い方に関する知識
モーショングラフィックスを制作するには、ソフトウェアを利用するため、そのソフトウェアに関する知識が必要になります。
効果的なアニメーションの動きや、エフェクトの種類などを知っておく必要があります。
モーショングラフィックスは自作も可能ですが、上記のような専門的な知識が必要になるということもあり、はじめて制作する場合は制作会社に依頼するのがおすすめです。
モーショングラフィックスの制作ならジーアングルへ
ジーアングルでは、モーショングラフィックの制作も承っております。企業の商品やサービスなどのモーショングラフィックスの制作を行っております。
モーショングラフィックス以外にも、CGや実写などの映像制作も対応しています。モーショングラフィックスの制作や動画制作を検討される方は、ぜひご相談ください。
おわりに
今回は、モーショングラフィックスの制作や活用事例についてご紹介しました。
モーショングラフィックスは、映像を利用したコミュニケーションツールです。
さまざまな動きで視聴者を楽しませるユニークな映像は、企業側が伝えたいメッセージを強く印象付け、視聴者の心を引き込みます。
そして今後も、モーショングラフィックスの表現の多様化や、活躍する場の拡大は続くでしょう。
企業としてモーショングラフィックスを活用してみたい、と考える担当者の方は、ぜひジーアングルにご相談ください。